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邦人殺害から考察する 日本人の自己責任論

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電車の人身事故に遭遇する時がある。周りを見渡すと、写真を撮る人、会社に連絡する人、苛立つ人、人それぞれである。基本的に共通することは「面倒だなぁ、死ぬなら迷惑かけるなよ・・」ではないだろうか。

 

後藤健二氏や湯川遥菜氏がイスラム国に捉えられ、殺害された時にも同じ空気を感じた。コメンテーター達は「危険なのにシリアに行くから・・」、「浅はか」、「自己責任でしょ」といった意見が聞かれた。国民の意見も「自己責任、税金の無駄、身代金を払う必要はない」、「迷惑掛けるな」と非難一色であった。

イラク戦争終結時に香田氏がイスラム過激派に捉えられた時も「馬鹿だ」、「自己責任だ」といった声が聞こえたのは幼いながらも覚えている。

 

なぜ日本人は弱者叩きが好きなのだろう。私は過去に後藤氏の講演を聴いた事があるし、本も読んでいる。ジャーナリストは儲からない職業で、善意がなければ務まらない職業だと認識している。

後藤氏は熱心なクリスチャンだ。「他の人が見捨てても、自分一人は助けに行く」という教えがある。彼の宗教的観点からも考察する必要があるのではないか?

湯川氏、香田氏は同じ日本国民だ。香田氏に至ってはわずかな所持金しかなく、ホテルに滞在するのも難しい状況だった。なら、「このお金で足りるの?」と周りが声を掛けてあげても良かったはずだ。

 

日本人の自己責任論は「強者の倫理」、「弱者がより弱者を叩くための言葉」のように感じる。

日本人は外国人に親切だと言われる。しかし、まずは同じ日本人に対して寛容な人間でありたい。